妄想食べ物しりーず「どんぐり飴とイカちょんちょん」

2021年1月29日金曜日

寝れないときによむ小説 妄想食べ物しりーず

どんぐり飴、あれどうやって食うのが正解なんだろう。


どんぐり飴ってのはスーパーや駄菓子屋さんで10円で売ってる中にガムが入ってる飴ちゃんのコト。いっちょ前に一個ずつ個別包装されてて4すみの1辺が黒くなってて、「あたり」が出ればもう一個!なんだよなー。


小さいころ、お小遣いを100円もらって近所のおばあちゃんが一人でやってる駄菓子屋さんに妹といつも走ってった。

まずは高めのお菓子から。何にしようかいっちょ前に悩む。瓶入りのオレンジジュースなんかすごいリッチな感じ。近所のお兄ちゃんはよく友達数人でそれを飲んでた。瓶のふたを栓抜きで空けるのが、家でビールを飲むお父さんみたいでかっこよかったんだと思う。

てことでやっぱタバコの真似ができるココアシガレットもお気に入り。


そんで残った10円20円を埋めるように駄菓子を選ぶ。

イカちょんちょんてのはイカ串のこと。カレーせんべいみたいなオレンジ色フタの透明入れ物に入ってる、あれ。10円と20円のがあって、僕らの地域ではみんなイカちょんちょんて呼んでた。

最後に竹でできた小さなカゴに放り込むのはだいたいどんぐり飴。そんでおばあちゃんに「それからイカちょんちょん1個!」といって100円を渡すのだ。


懐かしいお菓子。


そんでたぶん今までぼくの口の中を一番傷つけたのがこのどんぐり飴。粗悪な飴ちゃんによくある飴の亀裂がものすごい多い。

口の中、舌で転がそうもんならカッターナイフ舐めるのと同じ。スパスパ舌が切れてく。


えーっ!こんなに切れ味いいんですかぁー?でもお高いんでしょう?


くらい10円にしてはものすごい切れる。


どんぐり飴、あれどうやって食べるのが正解なんだろう。

途中でかみ砕くとネチャネチャのガムっぽいのが歯に張り付いちゃうし、舐めてからガムかもうとすると上述の通りしばらく舌がヒリヒリすることになる。


意外にどんぐり飴の食べ方を友達と論じたことがない。

なんだろう幼心にこれは舌を犠牲に食べる食べ物なのだ、と思ってだれもそれをいいだせなかったんだろうか。なんか暗黙の了解を破ってしまうような危うさというか。それをひとたび口にしてしまうと、今ぼく(わたし)は舌の痛さに屈したんだと、周りに思われるのがイヤだったのかもしれない。


それか実はぼくの舌がクソほどにやわなだけで、他の人はもっと屈強な舌を持っているのだろうか。その場合は周りみんな


え、何言ってんのお前?


だろう。なら今の今までどんぐり飴のタブーを言わないでよかった。

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