引っ越し

2021年6月4日金曜日

寝れないときによむ小説

結局一睡もできなかった。今日が引っ越し当日。

白んだ景色を小さな窓から見る。これまで何度も見てた当然の景色が見える。でもこの景色は明日からは当然じゃなくなる。たぶんもう見ることがない景色。

なんなんだろうな、どうでもいいと思ってたのに、いざ時がきたらぜんぜんどうでもよくないじゃん。どっちかっていうとめっちゃ大事にしてたんじゃん。


ダサいな、と思う。

ならもっとこだわればよかった。ほかでもないお前のことだろう、と。なんでそういうのに向き合わなかったんだろう。

そうして、新しい場所に移動して数か月、こんなセンチな想いはきれいさっぱり消えていくんだろう。そんな繰り返しで人生を送ってく。

卒業、友達との別れ、失恋。


忘れていく。どんどん忘れていく。どうしようもなく傷ついた傷も意外なほど早くふさがっていく。じゃないと人間は前に進めないから。


でも前に進むってなんなんだろう。

前に進むことに意味なんてあるのか、と思ってしまう。ずっと記憶に閉じこもってただ生きる、そんなファンタジーのような生き方もありだと思う。

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