鳥の声

2021年6月4日金曜日

寝れないときによむ小説

引っ越しをすることになった。

もともと断捨離してたんかというくらい物を持ってないんで、洗濯機を撤去して…んで、んで、まじでそれくらいしかない。

パソコンあればいいじゃん的な感じだったんで、服やらなんやらを先に宅急便で送って終了。めちゃめちゃ楽である。


んで引っ越し前日。なんかやっぱ寂しい。

なんなんだろうな、なんか失恋したみたいな寂しさが急に来るというか。

周りの景色を見にいきたいなーてことで、特に目的もなくよくみてた場所に足を運ぶ。これまでそんな風景に何も思ってなかったけど、鳥の鳴く声とか水が流れる音とか、遠くに見える山とか、そういうのをちゃんと覚えておきたかった。

これまでただ外に出たら見れてた景色だけど、今日から明日は特別なものになるんだなっていうのが急に寂しい。


そうなんだな、人ってのはやっぱりどんだけ経っても人なんだな、てのが分かる。

電子データでいろいろやり取りして仕事はそれでいいかもしれないけど、ぼくはそれでよくない。全然これっぽっちもよくない。

実際に見たもの、嗅いだもの、触れたものじゃないと満足できない。好きになれない。


また戻ってきたい。

世界のうちの何十万分の一、何百万分の一くらいの狭い地域だけれど、ぼくにとっては特別な場所にもはやなってしまった。

世界の全ての場所を知っていることと、この場所の、この鳥の声と遠くの山々と田園の組み合わせをただ一つだけ知っていることが等価に思えてしまう。

QooQ